使用上のトラブル

GTは、世界中の顧客が抱える技術的課題に対峙し、他の器材メーカーが対処できないような難題も解決してきた実績があります。

当社の調査によりますと、顧客が相談前に抱えていた課題のうち約85%は周辺機器や取り付け・メンテナンスに生じた不具合に起因するケースであり、グラファイト器機本体の欠損によるものではないということが分かっています。

これらの課題は、過負荷による機械的なものと腐食などによる科学的なものに二分できます

それぞれの問題を予期してGT社がとっている対策について、下の表でご確認ください

問題 主な原因 解決
ウォーターハンマー 復水ラインが十分に排水されていない 蒸気弁の開閉が早すぎる 強化グレードであるSHOCK PROTECT®やウォーターハンマー対策の施してあるHAMMER PROOF といった補強サービスを利用する 配管やその他部分品の再検討・組み換えを行う 詳しくはこちらをご覧ください。
熱衝撃による破損 最初に媒体を導入するとき、多少の熱衝撃が発生することもあります 一般的には蒸気の温度が高すぎることが原因です フェノール樹脂でなく、テフロンや炭素強化プラなどの樹脂で含侵されたグラファイト(GT FLON / GT CARB)を使用する。 細粒(0.04mm以下)のグラファイトを使用する 詳しくはこちらをご覧ください。
フェノール含侵グラファイトの腐食 媒体に酸化物が含まれている 埋め込んだ樹脂が不安定 フェノール樹脂でなく、テフロンや炭素強化プラなどの樹脂で含侵されたグラファイト(GT FLON / GT CARB)を使用する。 細粒(0.04mm以下)または極細粒(東洋炭素供給)のグラファイトを使用する 詳しくはこちらをご覧ください。
グラファイトノズルの破損 膨張ベローが正しく設置されていない ガスケットにかかる負担が大きすぎる 熱衝撃 グラファイトの腐食 フランジの腐食 膨張ベローを点検する STRESSFREE®(耐応力)仕様のグラファイトを利用する グラファイトノズルをヘッダー管用に用いない フェノール樹脂でなく、テフロンや炭素強化プラなどの樹脂で含侵されたグラファイト(GT FLON / GT CARB)を使用する。
グラファイトブロックまたは管板の摩耗 液流速度が高すぎる(最高1.8m/sを推薦します) 。 ガスや固めの固体が液に混ざりこんでいる 管のつまり グラファイトまたは樹脂の腐食 C-HARD©強化管板を導入する 設計のアセスメントを行う FILT-IN©フィルタで液を濾過する つまりを解消する 媒体の排出口を設ける グラファイトの腐食度を査定する
ファウリング 複雑な現象なので、原因は多岐にわたります 液流速度が遅すぎる テフロンや炭素強化プラなどの樹脂で含侵されたグラファイト(GT FLON / GT CARB)を使用する。 ブロック式の熱交換器を用いる。
Adapt block design to optimize velocity. Click here to know more.
ガスケットの漏れ ウォーターハンマーによるずれ ガスケットが緩んでいる(応力が少なすぎる) ガスケットが腐食または破損している 圧縮ばねの故障 ガスケットを点検する GT 社設計のテフロン性ガスケットを使用する STABLELOAD®仕様のばね機構を使用する
ブロックまたはヘッダー管の破損・漏れ ウォーターハンマー 固定がきつすぎる 配管の過負荷 腐食 清掃中の損傷 霜による損傷(冬季にはしっかり排水を行う必要があります) 溶液の膨潤(ガス吸収の場合) SHOCKPROTECT®の強化仕様を使う STABLELOAD®仕様のばね機構やHAMMERPROOF®(ウォーターハンマー対策)加工のグラファイトを使用する STRESS FREE®(耐負荷)加工の交換機を使用する その他の相談も承ります
熱伝達性の悪化 ファウリング 阻流版の通過 動作条件の変動 グラファイトの洗浄。 阻流版の点検 液流の過程を再計算する
漏れ以外の原因による水圧の低下 ガスケット溝に液が浸入している
樹脂で埋められた気孔に液が浸透してしまっている  気泡が混入している
真空状態で注入を行う 気圧試験を行う 真空状態にして空気を抜く

GT社はこれらの問題に対処するために技術を開発し、随時グラファイト器材に導入しています

詳しくは こちらのPDFをご覧ください