Nitric acid - Graphite Technology

取扱可能な腐食性媒体

硝酸 (HNO3)はラテン語で「強い水」を意味する「アクアフォルティス」という呼称でも知られるように、鉱酸の中でもとくに腐食性の強い酸となっています。

硝酸の主な使途は肥料の生産で、この工程では硝酸をアンモニアで中和することで硝酸アンモニウムを生成します。硝酸の生産量の半分以上がこの用途に使用されますが、他にも爆薬、ナイロン前駆体、特殊有機化合物などの生産にも利用されます。

硝酸は強い腐食作用をもつので、エッチング画法、ステンレス鋼の酸洗い、シリコンウェーハの洗浄などといった趣旨にも特化しています。

また、硝酸、水、アルコールの溶液（ナイタル）を利用して金属にエッチング処理を行うことで内部構造を解明する処置はISOの技術報告書にも記載されています。

専門的な顕微鏡管理における洗浄過程でも使用されます。塩酸と組み合わせて、または単独で用いてスライドガラスやカバーガラスの表面を磨く用法は、鏡になる前のガラスを磨く際にも使われるものです。

市販の硝酸5－30％、リン酸15－40％程度の配合のの混合液は、食品・生乳加工用の器材に沈降した（蒸気や洗浄水に由来する）カルシウムやマグネシウムを除去するのに使われます。リン酸は、硝酸による鉄合金の腐食を抑えるために投与されています。

硝酸は室温下でも濃度が50％以上あればグラファイトを酸化してしまいます。

特にフェノール含侵のものは腐食の進度が速いため、硝酸の取り扱いにはお勧めできません。

GT社は、最高120℃までの温度と最大50％の濃度の硝酸の取り扱いが可能になったGT-FLONグレードのグラファイトを開発しました。GT-FLONは、ステンレス鋼の酸洗いや混酸加熱器といった趣旨にも対応しています（硝酸とフッ化水素酸を使った過去の実例はこちら）

GT-FLONは、ステンレス鋼の酸洗いや混酸加熱器といった趣旨にも対応しています（硝酸とフッ化水素酸を使った過去の実例はこちら）.

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硝酸