苛性ソーダ/苛性カリ

水酸化ナトリウムは、苛性ソーダ(NaOH)やアルカリ液としても知られ、室温でもたんぱく質を分解し重度の化学熱傷を引き起こすこともある、非常に腐食性の高い塩基・アルカリです。

パルプの生産、製紙、紡織、飲料水処理、石鹸・洗剤の製造、排水管クリーナーなど、多岐にわたる用途で使用されます。

塩素アルカリ類を電解する際に塩酸とともに生じる濃度50%の水酸化ナトリウム水溶液という形で工業生産されます。固体の水酸化ナトリウムは水溶液内の水が蒸発することによって回収され、主にフレーク、プリル、鋳塊の形状にして販売されます。

水酸化ナトリウムは、化学製品業界でも人気のある塩基となっています。生産される水酸化ナトリウムの56%は何らかの形で産業利用されるものですが、そのうち25%は製紙業で用いられます。ナトリウム塩や洗剤の製造、pHの調整、有機合成などの工程や、バイヤー法を使ったアルミニウムの製造にも用いられます。多くの量を利用する場合は通常、取り扱いが便利で安価である水溶液の状態にして使われます。

また、混合物のアルカリ度を上げたり酸を中和したりといった趣旨にも使います。

例えば、石油工業ではベントナイト泥土体系のアルカリ度を上げるため、泥の粘性を高めるため、また採掘を進める際に地層から解放される酸性ガス(硫化水素や二酸化炭素など)を中和するために採掘泥水に加えられます。

水酸化カリウムはKOHの式で表される無機化合物で、一般には苛性カリと呼ばれています。水酸化ナトリウムと同じように、水酸化カリウムも典型的な強腐食性基質の一つとされています。この腐食性と酸への反応性を利用した様々な工業的・特化的な工程が確立されてきました。 水酸化カリウムは、多くのカリウム系薬品の前駆物質であることに加えて、ほとんどの液体・軟性石鹸の原材料としても知られています。

水酸化ナトリウムと水酸化カリウムの間では、コスト面の観点から安価の水酸化ナトリウムが好まれる場合が多いですが、理論上はそれぞれを代替的に使用できる工程も多々あります。

また、器材のファウリングによる汚染を取り除く工程にもこの二つの媒体を用いることがあります。

ただし、フェノール樹脂含侵グラファイトは100℃以上の高熱・20%以上の濃度をもった媒体にとても弱いので、低品質のグラファイトで苛性ソーダや苛性カリウムを取り扱う場合、寿命がかなり縮まってしまいます。

高濃度・高熱の媒体の取り扱いが長期間にわたって必要な場合のために、GT社はフェノール樹脂の含侵量を大幅に抑えているGT KELITE+を開発し、素材の耐性を濃度50%・温度120℃まで引き上げることに成功しました。

さらに厳しい工程を用いる場合は、GT社の GT FLONGT CARB+をご使用になることで最大250℃・80%までの気温・濃度への耐性が実現します。

お客様の目的に合わせて提供する当社の腐食試験に興味がある方、腐食試験の割引情報を覧になりたい方はt こちらのページをご覧ください。

利用できる製品

GT DISC
GT BLOC
GT TUBE
GT CUBIC
GT PLATE
GT TOWER

利用できる素材

GT FLON
GT KELITE+
GT CARB+

詳しくは こちらのPDFをご覧ください